2026-04-28
【観光・ホテル業のkintone地図BI活用】エリア別の予約数・売上を地図で可視化し、投資と営業配分の根拠をつくる
「近畿が強いのは感覚でわかる。でも数字では?」
全国に施設を持つホテルチェーンや、複数の観光施設を運営する企業で、こういう会議の場面はないでしょうか。
営業企画の担当者が「今期は関東エリアの予約数が落ちてきている気がする」と発言する。隣の担当者が「九州は出張需要が強い印象」と続ける。上司が「じゃあ、エリア別の数字を出してみよう」と言い、会議室がしーんと静まり返る。誰かがPCを取り出してkintoneからCSVをエクスポートし始め、Excelでピボットテーブルを組む。5分後、47都道府県の予約数が縦に並んだ表が完成する。
「北海道:124件、青森:11件、岩手:8件……」
それを見て、「関東が弱い」という感覚を視覚的に確認できる人間は、ほとんどいません。数字の羅列は、地理的なパターンを人間の認知に届かせません。47都道府県を1行ずつ読んで「四国が軒並み低い」と気づくには数十秒かかります。会議はその間、止まっています。
さらに困るのが、この作業を毎回繰り返すことのコストです。担当者がCSVをエクスポートし、Excelでクリーニングし、ピボットテーブルを組み直す。月次会議のたびにその作業を繰り返せば、集計に費やす時間は年間で数十時間に達します。そして出てきた数字は、エクスポートした時点のもので、今日現在の最新状況ではありません。
「kintoneを入れてデータを一元管理している。でも、エリア別の意思決定のたびにExcelに頼っている」——そういう状態に、多くの会社が気づかないまま陥っています。
インバウンド観光客の動向を追いかけたい場合は、さらに深刻です。宿泊地の都道府県データはkintoneにあるが、「どの都道府県からの訪日客が今期増えているか」を分析するには、国・都道府県・月という複数の軸で集計する必要があります。それをExcelで毎月手作業でやるのは、担当者への過大な負担です。
kintoneのデータを「地図」に変えると、意思決定の速度が変わる
PONS LLCの地図BIプラグインは、kintoneの一覧画面に「地図集計を開始」ボタンを追加します。ボタンを押すと、現在表示中のレコードを都道府県別に集計し、コロプレス地図として画面に表示します。
コロプレス地図とは、値が大きいエリアほど色が濃く、小さいエリアほど薄く表示される地図のことです。数字の表ではなく「色の濃淡」で日本地図が表示された瞬間、「関東エリアが薄い(予約が少ない)」「九州が濃い(予約が多い)」が一目でわかります。会議のプロジェクターに映せば、全員が同じ景色を共有できます。
集計モードは3種類から選べます。
- 件数モード:都道府県ごとの予約件数・レコード数を集計。どのエリアからの顧客が多いかを把握する
- 合計モード:売上金額・宿泊料などの数値フィールドの合計を集計。エリア別の売上規模を可視化する
- 平均モード:一人当たり単価・平均宿泊日数などの平均値を算出。エリアごとの顧客単価を比較する
「どの都道府県の売上が弱いか」は合計モード、「どの都道府県の顧客単価が高いか」は平均モードで、ボタン一つで切り替えられます。

ビューの絞り込みを反映した「今必要な切り口」での分析
地図BIプラグインが強力なのは、kintoneのビューの絞り込み条件をそのまま引き継いでコロプレス地図を生成できる点です。
「今期Q2のビジネス宿泊のみ」「GW期間中の予約のみ」「法人契約顧客のみ」——それぞれのビューを切り替えながらボタンを押すだけで、その条件でのエリア別集計地図が即座に表示されます。会議中に「じゃあ法人だけに絞ったらどうなる?」という問いが出ても、ビューを変えてボタンを押すだけで答えが出ます。
Excelに出してから絞り込み直す、という手順は不要です。シーズンごと、顧客属性ごとの分析が、会議の流れを止めることなく続けられます。
エリアをクリックして、「なぜ?」をそのまま深掘り
コロプレス地図で「九州が濃い」と確認したあと、地図上の九州エリアをクリックすると、右パネルにそのエリアのレコード一覧が20件ずつ表示されます。各レコードへのリンクからkintoneの詳細画面に直接飛べます。
「九州の予約が多いのは福岡だけなのか、それとも全体的に強いのか」——都道府県レベルではなく市区町村レベルで分析したい場合は、設定を市区町村モードに切り替えれば、より細かい粒度でのコロプレス地図が表示されます。

「博多駅周辺からの予約が多い」「那覇市内の特定エリアからのリピート客が多い」といった気づきが、地図から浮かび上がります。これは数字の表を眺めていては得られない洞察です。こうした発見が、次の販促予算の配分やOTA戦略の根拠になります。
顧客情報をkintoneの外に出さない安全な設計
観光・ホテル業では、顧客の氏名・連絡先・宿泊履歴など、厳重に管理すべき個人情報を大量に扱います。分析のたびにExcelにエクスポートする運用は、それ自体がセキュリティリスクです。誰かのPCのデスクトップに「予約顧客リスト_2026年Q2.xlsx」が保存されたまま放置される、あの恐怖。
地図BIプラグインは、kintoneから取得したレコードデータをブラウザ上のみで処理・集計します。顧客情報は一切、外部のサーバーに送信されません。地図タイルの描画にはPONS LLCが管理するサーバーを使用しますが、お客様のレコードデータはそこには含まれません。データをkintoneの外に出すことなく、エリア別分析ができます。
ホテルチェーンや旅行会社のIT審査・情報セキュリティ担当者が「外部APIへの送信はないか?」と確認しても、「レコードデータの外部送信はありません」と明確に答えられます。個人情報保護の観点からも、このセキュリティ設計は稟議を通す上での重要な論点です。
月額ゼロ、ユーザー数ゼロの買い切りライセンス
BIツールやダッシュボードサービスを別途導入すると、月額数万円から数十万円のランニングコストが毎月発生します。kintone本体のコストに加えてさらにその費用を経営陣に承認させるのは、容易ではありません。
PONS LLCの地図BIプラグインは買い切りライセンスです。一度購入すれば、ユーザー数・レコード数に関係なく永続的に利用できます。月額費用は発生しません。フロント・バック・営業スタッフ合わせて何百人いても、BI利用のために追加費用は一切かかりません。
「毎月課金されるBIツールを稟議に通すのが難しい」という企業こそ、kintoneの中でエリア別分析を完結させる選択肢が有効です。数ヶ月分の集計担当者の工数を計算すれば、初期費用の回収が相当早いことも説得材料になります。
まとめ:感覚の営業会議を、数字で動く経営会議に変える
「近畿が強い気がする」「北海道が弱い気がする」という感覚論から脱却し、地図で一目瞭然の数字で経営判断を下せる体制は、観光・ホテル業の競争力そのものです。
マーケティング予算をどのエリアに集中投下するか。どの都市に新施設を出すか。どの地域の旅行代理店との関係を強化するか——いずれも、エリア別データなしには答えが出ない問いです。
kintoneにデータが入っているなら、あとはボタン一つで地図に変えるだけです。会議室のプロジェクターに日本地図を映し、「このエリアが弱い」を根拠のある数字で示せる瞬間から、意思決定の質が変わります。
PONS LLCのkintoneプラグインを試してみませんか?
導入のご相談・お見積りはこちら
ご質問、デモのご依頼、お見積りなどお気軽にどうぞ。