2026-04-15
【食品・飲料メーカーのkintone地図BI活用】取引先スーパーの受注を都道府県別に集計。エリアの空白と偏りを地図で発見
「北陸の販売代理店からの注文が最近減った気がする」——データで確認できない
食品メーカーの営業本部長は、月次会議のたびに同じ悩みを持つ。全国数百社の取引先スーパー・コンビニ・卸問屋からの受注データはkintoneに入っている。しかし、それを都道府県別に集計して「どのエリアが伸びていて、どこが落ちているか」を確認するには、毎回データエクスポートが必要だ。
「北陸が減った気がする」という感覚を確認するために、担当者がCSVを抽出してExcelで集計し、グラフを作って報告するまでに2〜3日かかる。その間、競合他社は既に棚確保のために動いているかもしれない。
消費財業界のスピードは速い。季節需要の変動、競合の新商品投入、小売チェーンの棚割り変更——これらへの対応は「気づいてから集計してから議論してから動く」では遅すぎる。
「よく売れているエリア」と「空白エリア」を同時に把握できていない
食品・飲料メーカーにとって、エリア戦略の核心は2つだ。「既に強いエリアをさらに強化する」か「空白エリアに新規開拓を仕掛ける」か。しかし、どちらのエリアがどこなのかを、データとして可視化できていないメーカーが多い。
東京・大阪・名古屋の三大都市圏に売上が集中していることはわかっている。問題は、「集中の程度」と「空白の広さ」が数字として見えないことだ。地方の中堅スーパーチェーンが強い都市圏外のエリアで、自社の棚占有率はどれほど低いのか——それを可視化するだけで、営業活動の優先順位が変わる。
取引先の受注金額を都道府県別に集計して、一瞬で地図表示
地図BIプラグインを使えば、kintoneの受注管理アプリの一覧画面から、都道府県別の受注状況を地図集計できる。
取引先の住所フィールドに都道府県情報が入っていれば、その都道府県フィールドを「集計の基準フィールド」として設定するだけだ。
集計モードを「合計」に設定して受注金額フィールドを指定すると、都道府県ごとの受注金額合計がコロプレス地図として表示される。関東・近畿に売上が集中していることが地図の濃淡で一目でわかり、同時に東北・北陸・山陰・四国の「薄さ」が視覚的に明確になる。

「平均」モードに切り替えると、取引先1社あたりの平均受注金額が表示される。「件数は少ないが1社あたりの単価が高い都道府県」——つまり、大型取引先が集まっているエリアを特定できる。
「空白エリア」をクリックして、攻略の足がかりを探す
地図上の都道府県をクリックすると、その都道府県の取引先レコード一覧が右パネルに表示される。取引先名、受注金額、最終発注日、担当営業などの情報が確認でき、個別のレコードに直接リンクできる。
「山形県の受注が少ない——クリックして確認すると、取引先が2社しかいない。しかも2社ともここ3ヶ月で発注が止まっている」——こうした具体的な事実が、会議中にその場で確認できる。「山形の2社に今週中にアクセスしろ」という具体的な指示が、データを根拠に出せる。
現在の絞り込み条件を引き継ぐので、「冬季限定商品カテゴリのみ」「今期Q4のみ」などの条件での集計も即座に実行できる。季節商品ごとのエリア戦略を、リアルタイムで議論できる。
取引先の受発注情報は社外に出さない
食品・飲料メーカーにとって、取引先との受発注情報は機密だ。どのスーパーに何をいくらで卸しているかが競合に知られれば、価格交渉や棚確保で不利になる。
地図BIプラグインは、kintoneから取得したデータをブラウザ上でのみ処理する。取引先情報や受注金額が外部サーバーに送信されることはない。地図の描画にはPONS LLCが管理するサーバーを使用するが、取引先データはそこには含まれない。
大手スーパーチェーンとの取引情報を扱う場合、発注側からのセキュリティ要求に対しても、この設計は十分な説明根拠を持つ。
営業テリトリーの見直しを、データで正当化する
地図BIプラグインは買い切りライセンスだ。月額費用は発生しない。年に一度の営業テリトリー見直しの際に、「このデータを根拠に担当エリアを再配分する」という判断を、客観的に行えるようになる。
「北陸担当の営業を増やすべきか」「九州に新たな代理店を開拓すべきか」——こうした投資判断を、毎月最新のデータで更新しながら下せる体制が整備されます。これが食品・飲料業界における営業DXの核心となっていくと考えられます。
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