2026-04-28
【教育委員会・学校施設管理のkintone地図BI活用】管轄校の修繕・安全点検状況を地域別に可視化して、予算配分の根拠をつくる
「どの学校に予算を回すべきか」が、毎年感覚で決まっている
都道府県・市区町村の教育委員会や学校法人の施設管理部門では、管轄する学校の施設点検・修繕対応を一元管理しているところが増えてきました。kintoneで点検記録を蓄積し、修繕依頼を案件として管理する仕組みは、多くの自治体・法人で導入されています。
問題は、そのデータが「蓄積されているだけ」で、意思決定に使えていないことです。
年度末の予算審議の場面を想像してください。施設担当者が「今年は〇〇小学校の修繕案件が多かった」と発言する。部長が「ということは、〇〇地区の学校全体を見ると、老朽化が進んでいるのか?」と聞く。担当者は答えられません。「〇〇小学校の件数が多い」のは知っているが、「〇〇地区という地域単位でどうか」はkintoneのレポートを見ただけでは判断できない。数字は学校ごとに出るが、地域単位の濃淡が見えない。
結果として、「この予算は昨年の傾向を踏まえて各校に均等に配布する」という判断になります。老朽化が集中しているエリアの学校が必要な修繕費を受け取れず、問題の少ない学校には余剰が出る——そういう非効率が、感覚値の予算配分から毎年生まれています。
同様の問題は、安全巡回・避難経路点検・遊具の安全確認など、複数の点検項目を抱える施設管理でも起きています。「どのエリアの学校で点検の未対応件数が多いか」を把握するには、担当者がExcelに手作業で集計する以外に手がありません。その作業を毎月繰り返すことで、集計だけで何時間もが費やされます。
100校以上を管轄する教育委員会では、その非効率は特に深刻です。担当者が変わると、前任者が積み上げてきた暗黙知が引き継がれず、「あの地区は築40年以上の校舎が集中している」という重要な背景情報が失われます。データはkintoneにあるのに、地域単位での傾向を読む手段がない。
地域別の修繕・点検状況をコロプレス地図で表示する
PONS LLCの地図BIプラグインは、kintoneの一覧画面に「地図集計を開始」ボタンを追加し、レコードを地域別に集計してコロプレス地図(色の濃淡地図)として表示します。
学校施設管理において、たとえばこういう使い方ができます。「修繕依頼」レコードを市区町村フィールドでグループ化し、件数モードで集計する。すると、管轄エリアの地図上に、修繕依頼件数が多い市区町村ほど濃い色で表示されます。「〇〇市の北部エリアだけ突出して濃い」という気づきが、地図を一目見た瞬間に得られます。
集計モードは3種類使えます。
- 件数モード:修繕依頼数・点検未対応数など、レコード数でエリアの問題量を把握する
- 合計モード:修繕費用の合計をエリア別に集計し、費用が集中しているエリアを把握する
- 平均モード:1件あたりの修繕費用の平均などを算出し、エリアごとの修繕規模を比較する
「老朽化対応費用が多くかかっているエリア」は合計モード、「緊急案件の件数が多いエリア」は件数モードで、それぞれボタン一つで切り替えられます。

ビューの絞り込みで「今期の未完了案件だけ」を地図に出す
地図BIプラグインは、kintoneのビューに設定した絞り込み条件をそのまま引き継いで地図を生成します。
「今年度の修繕案件のみ」「ステータスが未対応のもののみ」「遊具関連の点検案件のみ」——それぞれのビューを用意しておけば、切り替えてボタンを押すだけで、その切り口でのエリア別地図が即座に出ます。予算審議の会議中に「じゃあ今年度の未対応案件だけで見たらどうなるか」という問いが出ても、その場で答えられます。
Excelにエクスポートして手作業で絞り込む必要はありません。データは常にkintoneのリアルタイムデータを反映しています。
都道府県全体の傾向を把握したい場合は都道府県モードで表示し、特定の地域でどのエリアに集中しているかをさらに掘り下げたい場合は市区町村モードに切り替えます。2段階の地域粒度を使い分けることで、マクロとミクロの両方の視点から施設管理の状況を把握できます。

エリアをクリックして、そのまま個別案件の確認へ
コロプレス地図で「〇〇市北部エリアに修繕が集中している」とわかったら、その地域をクリックします。右パネルに、そのエリアのレコード一覧が20件ずつ表示されます。各レコードへのリンクからkintoneの詳細画面に直接飛べるため、「どの学校の、どんな案件が多いのか」をその場で確認できます。
「地図で問題エリアを特定 → パネルで個別案件を確認 → レコードで詳細対応」という一連の流れが、ツールを切り替えることなく完結します。会議の場で「なぜそのエリアが優先なのか」という問いに、地図とレコードを見せながらリアルタイムで答えられます。
自治体・教育委員会の厳しいIT審査にも対応できる設計
学校施設の修繕記録・点検データには、建物の構造情報・老朽化の詳細・個別の対応履歴など、外部に流出してはならない情報が含まれます。また、自治体・学校法人のシステム導入では、情報システム部門・総務部門による厳しいIT審査が一般的です。
地図BIプラグインは、kintoneから取得したレコードデータをブラウザ上のみで処理します。データは一切、外部のAPIサーバーに送信されません。地図タイルの描画にはPONS LLCが管理するサーバーを使用しますが、お客様のレコードデータはそこには含まれません。「外部通信があるか」という審査項目に対して、「レコードデータの外部送信はない」と明確に答えられます。
自治体や教育委員会のIT審査で最もハードルとなりやすい「機密情報の外部流出リスク」を、この設計は最小化します。情報セキュリティに厳格な自治体での採用実績を重ねてきた設計であるため、稟議の場でも安心して提示できます。
毎月の集計作業ゼロで、会議の質が変わる
BIツールやダッシュボードサービスを別途導入すると、月額数万円〜数十万円のランニングコストが毎年かかり続けます。自治体・教育委員会の限られた予算の中で、分析ツールのランニングコストを稟議通過させるのは容易ではありません。
PONS LLCの地図BIプラグインは買い切りライセンスです。一度購入すれば、ユーザー数・レコード数に関係なく永続的に利用できます。月額費用は発生しません。
予算審議の資料作成のたびに時間をかけていたExcel集計作業がなくなり、その時間を本来の施設管理業務に充てられます。担当者の工数削減という観点でも、導入の費用対効果は算出しやすい投資です。
まとめ:「感覚の予算配分」から「地図で見える根拠ある配分」へ
学校施設の老朽化問題は、感覚や前年踏襲の予算配分では対処できません。「どのエリアに集中しているか」を地図で可視化することで、はじめて根拠のある優先順位付けと予算配分ができます。
kintoneに修繕・点検データが蓄積されているなら、あとは地図BIプラグインを追加するだけです。ボタン一つで地図が生成され、会議室のプロジェクターに映すことができます。「感覚の議論」から「地図で証明できる議論」へ、施設管理の会議の質を変える一手として、ご検討ください。
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