2026-04-15
【保険業のkintone地図BI活用】損害多発エリアを地図で即特定。エリア別契約数・損害件数の一元管理
「このエリアで損害が多い」は、集計するまで誰も知らない
保険会社の損害サービス部門では、毎月何百件もの損害受付レコードがkintoneに登録される。台風シーズンが終わった後、「今年の台風被害はどのエリアに集中したのか」を把握しようとすると、データ担当者への依頼が必要になる。
依頼から回答まで早くて2日、繁忙期なら1週間かかることもある。その間、再保険の検討も、追加対応の準備も止まったままだ。エリア別の分析が属人化しており、「担当者が休んでいるので今週は出せない」という事態がたびたび発生する。
一方で営業部門は、「このエリアでもっと契約を増やせるのか、それとも損害率が高いから抑えるべきか」を常に判断する必要がある。しかしkintoneの画面を見ても、都道府県別の損害率と契約密度が一画面で可視化されることはない。
「同じエリアで損害が集中している」に誰も気づかない
損害1件1件はkintoneに記録されている。ところが、「神奈川県横浜市神奈川区で今月5件の損害が集中している」という事実は、誰かが集計するまで表面化しない。
集中が判明したときには既に対応が後手に回っている。類似の損害を防ぐための早期介入も、不正請求の疑いがある集中パターンの検知も、全てが遅れる。保険業において、エリア別の異常値発見は早ければ早いほど価値がある。
都道府県から市区町村まで、損害の集中を即視覚化
地図BIプラグインは、kintoneの一覧画面に「地図集計を開始」ボタンを追加する。押すだけで、現在の絞り込み条件(期間、損害種別、商品種別など)を引き継いだ状態で集計が走り、コロプレス地図として表示される。
まず都道府県レベルで全国を確認する。今期の損害件数が多い都道府県が色の濃さで一目瞭然になる。

「神奈川と千葉が濃い」とわかったら、地理レベルを市区町村に切り替える。すると、横浜市中区・川崎市幸区・船橋市など、特定の市区町村に損害が集中しているパターンが浮かび上がる。

集計モードは件数だけでなく、支払金額の合計や平均も選べる。「件数は少ないが支払金額が突出して大きいエリア」を発見することも可能だ。これは単純な件数集計では見えないリスクプロファイルを浮かび上がらせる。
気になるエリアをクリックして即明細確認
地図上の市区町村をクリックすると、右パネルにそのエリアの損害レコード一覧が表示される。損害種別、受付日、担当者、処理状況などが20件ずつページ表示され、個別のレコードに直接リンクできる。
「横浜市神奈川区の5件、全て同じ代理店からの受付では?」という仮説をその場で確認できる。不正請求の疑いがある集中パターンを、集計から明細確認まで一気通貫で調査できる体制が整う。
営業部門にとっても有益だ。「この都市部エリアは契約密度が低いが損害率も低い——まだ伸ばせる余地がある」という判断を、会議室でリアルタイムに行える。
顧客・契約情報は一切社外に出さない
保険業で扱うデータは、個人情報と財務情報の塊だ。損害を受けた顧客の住所、損害内容、支払金額——これらが外部に漏れた場合の影響は甚大だ。
地図BIプラグインは、kintoneから取得したレコードデータをブラウザ上でのみ処理する。データは外部サーバーに送信されない。地図の描画にはPONS LLCが管理するサーバーを使用するが、顧客の個人情報や損害データはそこには含まれない。
保険会社の情報セキュリティポリシーは厳格だ。「外部APIへの個人情報送信なし」という設計は、IT審査・コンプライアンス審査を通過するための必須条件を満たしている。
分析のたびに専門家に依頼する必要がなくなる
買い切りライセンスであるため、追加の月額費用は発生しない。損害サービス部門の担当者が自分でボタンを押して分析できるようになれば、データ担当者への依頼や2日待ちの集計待ちは過去の話になる。
台風シーズン中でも、翌日でも、担当者が不在の日でも、ボタン一つで最新のエリア別損害状況を確認できます。それが保険業における「意思決定の速度」を大きく改善することになると考えられます。
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