2026-03-18

【kintone×AI】100ページ超のマニュアルを「投げるだけ」でシステム完成?AIエージェントがアプリを爆速自動構築する新時代

羽鳥 合同会社Pons 代表
羽鳥 合同会社Pons 代表

神奈川県藤沢市役所にてkintone導入担当として数々のアプリ開発を経験後、合同会社Ponsを起業。現場目線で設計されたkintoneプラグインを提供する。cybozu オフィシャルプロダクトパートナー。

「このPDF通りにkintoneアプリを作って」が現実になる日

自治体や法人の現場で、避けて通れないのが「膨大なマニュアルや仕様書に基づいたシステム構築」です。 例えば、100枚近いPDFを読み解き、複雑な関連レコード一覧やルックアップを設計し、何百ものフィールドを一つずつクリックして配置していく……。

プロフェッショナルな開発者でも数日はかかるこの作業を、AIエージェントに丸投げしたらどうなるか? 今回は、次世代AIコーディングアシスタント「Antigravity」を用いて、マニュアルからkintoneアプリを自動生成する驚愕のプロセスを全公開します。

今回のデモは長崎県佐世保市のRFI、浄化槽台帳管理システムを実際にエージェントと生成していきます。


1. RFI:マニュアルをAIに読ませる(仕様の解釈)

RFIを確認すると、環境省の「浄化槽台帳システムの整備導入マニュアル」に基づいて構築せよとのこと。

マニュアルの読み込み

調べる


2. Planning:テーブル設計図の自動生成

そうしたら、「kintoneでどう実装すべきか」の設計図を作ります。PDFを読み込ませると、テキストだけでなく図なども理解してれるので助かります。 ここはエージェントに頼るとトークンが勿体無いので、geminiでやっていきます。

設計プロセスの表示

設計書にしたいので、マークダウンにしてもらう。

テーブル設計ドキュメント

単一のアプリではなく、kintoneの真骨頂である「関連レコード一覧」と「ルックアップ」を活用したリレーショナルな設計を提案してくれました。 「メインの浄化槽基本アプリ」に対して、「届出履歴」「工事履歴」「保守点検履歴」といった履歴用アプリを紐付ける、プロの設計者顔負けの構成案が数秒で出力されます。


3. 事前準備:空の箱と「合鍵」を用意する

エージェント開発を始める前に、kintone側に「受け皿」を作ります。

  • 空のアプリを作成: 必要な数だけ、名前だけの空アプリを作成します。今回は「浄化槽基本アプリ」など、複数のサブアプリを含めた構成です。
  • APIトークンの発行: AIがkintoneを操作してフィールドを作るための「合鍵(APIトークン)」を発行し、.envファイルに設定します。

準備はこれだけ。ここから先は、人間ではなくエージェントのターンです。


4. Antigravity:マルチアプリ構成の精緻化

設計図に基づいて、開発環境上で具体的な構築用コードの準備が進みます。 今回は無料で使えるgoogle社製の「Antigravity」を利用します。

Antigravityによる精緻化

さっき作成した設計書をここに入れて、おきます。 また弊社ではcybozuのデベロッパーネットワークのドキュメントをローカルに落としているので、開発の際は必ずそこを参照するよう指示することでハルシネーションをふせいでいます。

この右側のチャット欄がエージェントとの会話する場所です。


5. Agent:自動構築の開始(ノンストップ開発)

ここが一番のハイライト、エージェントモードです。 通常なら、管理画面を開いて「文字列一行フィールドを追加」「名前を『浄化槽番号』に変更」という作業を何百回も繰り返しますが、AIエージェントは違います。

エージェントの処理開始

プログラム(Node.js等)を用いて、kintoneへ直接アクセス。 次々とフィールドを作成し、フォームレイアウトを整え、アプリ間の紐付けを完了させていきます。

まずメインアプリができた模様なので、サブアプリも依頼 エージェントの処理開始

権限がないだと?? エージェントの処理開始

面倒くさいのでIDPASSSで認証(後でPASS変えました) エージェントの処理開始

完成!! 自動処理のログ

でも中身見たらレイアウトが微妙だったので、修正依頼 自動処理のログ

こんどこそ完成 自動処理のログ

画面上を流れるログをポチポチしていくだけで実装が完了してしまいました。 この間、1時間もかかっておりません。


6. App:完成した「浄化槽台帳システム」

数分後、kintoneを開くとそこには……。

完成したアプリ画面

マニュアルに忠実なフィールドが配置され、使い勝手良くレイアウトされた「浄化槽基本アプリ」が完成していました。

詳細画面のレイアウト

複雑な「自治体独自の番号」や「設置場所」の項目も完璧。 人間がポチポチと設定していた数時間が不要になったのです。


kintoneの標準アプリ作成AIと比べてどうなの?

私はこっちの方が好きですね。IDEになれる必要はありますが。。。。

注意点

このやり方ではAPIトークンをAIに渡してしまっています。 作成後はトークンを廃止しておきましょう。

結論:AIで構築し、人間が改善する

kintoneの構築コストが「ほぼゼロ」になる時代が、もうそこまで来ています。 しかし、システムは「作って終わり」ではありません。

使ってもらえるように改善を繰り返していくのは、まだまだ人間の仕事だと思います。

「うちの現場のマニュアルも、AIでアプリ化できる?」 そう思われた方は、ぜひ一度PONS LLCへご相談ください。AIエージェントと共に、あなたの現場の「地獄のような事務作業」を爆速で解消します。

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